3種類のシャリを使い分け、鮨をワインに寄せていく!題して〝酢・四の会〟!

〝鮨に合うワイン〟ではなく〝ワインに合う鮨〟を。鮨とワインの最強ペアリングの会!

 

今回のスペシャル企画が誕生したキッカケは

8月に開催された〝焼肉 醍醐〟と

〝鮨かの〟による「肉鮨コラボイベント」でした。

 

その時に焼肉に合わせる為のシャリとして、

水の代わりに赤ワインで炊く

〝赤ワインシャリ〟を投入しました。

それは赤ワインの酸味が程よく、焼肉に負けないパンチの効いたシャリになりました。

 

↑肉鮨会の様子です。

 

その肉鮨会で〝赤ワインシャリ〟を召し上がって頂いた方の中に、今回のワイン会の監修を担当された長澤氏がおられました。

長澤氏は、「鮨かの」の常連様で、

且つワイン通。

雑誌『ワイン王国』から寄稿の依頼が来る程の年期の入ったワインマニアです(御歳60後半!)。

その長澤氏のヒラメキにより、

今回の『鮨とワイン』の企画が誕生したのです!

 

もくじ 

 

 

ワインに寄り添う鮨を目指して

 

炊飯水として赤ワインを使用したシャリです。

 

長澤氏の提案は、

①シャンパンビネガーで酢飯を作って欲しい

②炊飯時に水では無く赤ワインで炊いた〝赤ワインシャリ〟をマグロや穴子に合わせたい

とのご要望を頂きました。

その2種も入れた「酢・四 すし」の会として、4種のシャリを使おうと言う事になったのです。

長澤氏は神奈川県にお住まいなので、鮨かのからは遠方なのです。

が、その会までにお店に2回も足を運んで頂き試食と打合せをしました。

 

シャリは4種→3種類に変化。

①シャンパンビネガーと富士酢プレミアムのブレンド。

②赤酢プレミアムとバルサミコのブレンド。

③赤ワインで炊飯し、富士酢プレミアムを合わせる。

上記3種類のシャリを使い分ける事に決定。

使用するお酢は4種なので、会の名前はやはり

『酢・四(す・し)の会』。

 

バルサミコ酢を入れたシャリ

 

ワインに寄せる鮨の工夫は、シャリだけではありません。

・煮切り醤油に少しの赤ワインを加え、風味をプラス。

・穴子のツメにバルサミコ酢を加え、ワインに寄る。

・昆布や鰹節とワインの相性がよくない。

という判断のもと、昆布〆をしない。

鰹出汁を使わない。

また、どうしてもワインに合わないと思われた白子やイクラには潔く日本酒で楽しんで頂きます!

 

酢四の会。開幕!

 

ワイングラスがズラり‼︎鮨かのでは珍しい光景です。

 

カウンターには、ワイングラスがズラッと並んでおります。

鮨店ではまず見ない光景です。

お手元にはお品書きと、3種のシャリを何に合わせるかまで詳細に記載しました。

 

これが後々面白い発展を遂げる事になったのです。

 

 

それでは、酢四の会スタート!

 

・定番の青海苔餡かけ茶碗蒸し

・ウニと毛蟹をおつまみで。

・小田原産クエのお刺身。

このあたりをシャンパンで楽しんで頂きます。

毛蟹にオリーブオイル。

クエはスダチの酸味でシャンパンに合う様にしています。

 

今回の主役!合わせるワインはコチラ!

 

 

当日登場したワインたちです!

左から順に合わせました。

①ポメリー・ブリュット

②Y by Yoshiki シャンパーニュ ポメリー

③ポメリー・ルイーズ2005

④シャルル・ノエラ2010年(赤)

⑤シャルル・ノエラ2005年(赤)

①④⑤はカジュアルなワインをあえてセレクトされた長澤氏。

今回の目的はあくまで、

〝鮨をワインに寄せていく〟ですので、

米酢の酸とワインの酸をいかに合わせるか、

食材のアミノ酸と酒のアミノ酸の一体化を狙った物です。

それ故のこのセレクトだそう。

しかしながら、中にはポメリーのプレステージ・ルイーズもラインナップ。

〝X Japan〟のYOSHIKIプロデュースのポメリーに至っては超入手困難(YOSHIKIファンも相当数買っているのでしょう)という楽しみも。

そして炊飯用には④のシャルル・ノエラ2010を贅沢に使います!

 

シャンパンビネガーのシャリで握る鮨!

 

↑綺麗な白色。シャンパンビネガーシャリ。

 

スッキリとした酸味のシャンパンビネガーシャリで握りに仕立てるのは

今が旬のカワハギに柑橘を足して。

スミイカを塩スダチで。

カマスの炙り。

この3貫をシャンパンと合わせながら召し上がって頂きます。

特にカマスの鮨とシャンパンの相性がバツグンだった様で、絶賛を頂きました!

 

熟成赤酢とバルサミコ酢のシャリで握る鮨!

 

↑強い味わいのシャリと強めの風味のネタを合わせます。

 

続きまして。

10年熟成の赤酢プレミアムを贅沢に使い、バルサミコ酢で更にパンチを増したシャリで握ります!

そのシャリの色は堂々たる〝黒〟

迫力すら感じます!

鮨ネタも旨味が強めなものを合わせます!

合わせるのは赤ワイン。

シャルルノエラ 2005と2010。

ご自身で合うと思われる方を自由に楽しんで頂きました!

 

車海老は白ワイン蒸しで香りをプラス。

半分に切り2種類の赤ワインで頂きます。

 

 

サワラは藁で焼き、薫香を付けています。

柔らかな食感と旨味あふれる黒いシャリが赤ワインに合う!

  

 

大間本マグロにも負けない黒いシャリです!

強めの味付けを施した穴子はあえての塩でキリッとさせました。

 

赤ワインシャリで握る鮨!

 

 

そして!赤ワインシャリの登場です!

赤ワインを使い炊飯し、富士酢プレミアムで仕上げいます。

 

 

鮮やかな赤色と赤ワインの風味を持つ、ワインのためのシャリです!

 

穴子に塗るツメには、バルサミコ酢を忍ばせてワインに寄せる!

大トロを藁焼きにしてワインシャリに合う様に個性を持たせます!

 

 

普段は昆布じめにする金目鯛ですが、今回はそれをしません。

旨味が強めな腹側だけを使います!

とにかく、マグロと赤ワインとの相性が良いのです。

トロで鉄火巻。かんぴょう巻と続きます!

 

次回の開催は⁉︎

 

ひと通りコースを出し終えた所で、追加ネタのご希望をお聴きしたところ、やはりマグロのオーダー率が高かったですね。

面白かったのは、マグロに合わせるシャリを選べる所でした。

〝赤身を黒シャリで!〟

〝トロをワインシャリで!〟

という感じです。

これは前代未聞な鮨会かと思います!

 

さて。

ひとまず今回の〝鮨とワイン会〟は無事成功を収める事が出来ました。

今後はどの様な発展を遂げる会なのか。

楽しみに見守って下さい!