もちろんガリも手作り!新生姜の季節が仕込み時!
甘味は抑えて素材を味を引き出します!調味料にもこだわりを!
鮨店になくてはならないもののひとつ。
握りの横にはいつも〝ガリ〟がありますね。
ひと口に〝ガリ〟と言っても、お店によって、その味は様々。
ほのかにピンク色だったり。しょうが色だったり。
食べやすく甘めにしてあったり。
スッキリ辛めだったり。
ガリは握りの味をリセットしてくれる役目を担っています。
今回は、素材と調味料にこだわりを持つ、鮨かの流ガリの仕込み方について少し掘り下げてみたいと思います。
もくじ
鮨屋のガリ
ひね生姜だと繊維が強すぎてゴワゴワしてしまう可能性があるので、主に、瑞々しい新生姜を使用します。
新生姜が市場に出回る季節は限られています。
出来る限り作り貯めしておきたい所ですが、到底一年分は無理です…
季節の食材の味を楽しんで頂く方向です。
新生姜が無くなると、高知の熟成生姜に切り替えます。
その熟成生姜が作るガリも素晴らしいのですが、それはまた、その時に書いてみたいと思います。
新生姜選びのポイント
原材料の新生姜は豊洲青果部にて仕入れています。
生姜に張りがあり、ピカピカしているものを選びます。
先端の赤い所まで枯れていない品が理想です。
この〝赤〟を利用すると、ピンク色のガリに仕上がります。
1度の仕込みで1.5キロほど。
なかなかの仕込み時間がかかります。
心構えも必要です!
鮨かの流ガリの仕込み
スライサーなどを使っても良いでしょう。
が、そこは鮨職人。
手切りが1番早かったりします。
食べやすい大きさにも調整出来ますしね。
切れ味の良い包丁で切る生姜は舌触りも変わります。
生姜の辛味を抜く作業です。
鮨かのでは、20分から30分茹でます。
余談ですが、この〝茹で汁〟には生姜の辛味が出ています。
〝生姜ダシ〟とも言えますかね。
私たちの〝マカナイ〟として、スープの下地として頂いてます。
辛いのですが、体調を整えるため。大切に食べてます!
茹で終わったあと。
出来る限り水分を抜きます。水分を抜いた分だけ、出来上がりに差が出ます。
スッキリお酢の効いたガリに仕上げる為の大切な作業です。
ガリに仕上げる工程でとても大切な〝お酢〟選び。
原材料に、醸造用アルコールなどを使用していない、純米富士酢を使っています。
この富士酢は、無農薬の棚田米と、京丹後の山の伏流水を使い、伝統製法の静置発酵で長い期間を経て作られたお酢です。
この富士酢で仕上げたガリは、ツンとした酸味が無く、素材の味が引き出された様なスッキリとした味わいになります。
ガリに仕上げる!
〝ガリ〟に仕上げる調味作業です。
鮨かのでは、深い甘味の〝きび糖〟
マイルドな塩味の〝天日塩〟
そして〝お酢〟
これらの調味料を合わせ、5分くらいコトコト煮て味を含ませています。
この時に、生姜の赤い部位を一緒に煮ると、ほのかなピンク色に仕上がるのです。
まとめ
新鮮な新生姜は、仕込んでいる時から、美味しそうな雰囲気を漂わせています。
ピカピカしてるんですよねぇ。
そんな、フレッシュな生姜を、極上な本物の調味料を使い、完成させるガリです。
雑味が無く、体に優しい。
それぞれの栄養素も含まれています。
鮨かのとしてのこだわりを詰めています。
鮨の美味しさをグッと引き上げてくれる。
大切な脇役について。でした!