鮨をワインに寄せていく!第2回酢四の会が開催されました!

3種類のシャリが登場する!鮨の概念を外しワインと合わせる最強ペアリング会!

昨年11月に開催された鮨とワインのペアリングを楽しむ〝酢四の会〟〝す・しのかい〟。

その2回目の開催が2月中旬に行われました!

 

↑第一回酢四の会の様子です。

 

今回も開催前に、監修を担当する長澤氏と共にコースをひと通り試食。

※長澤氏は【鮨かの】のご常連様でありワインマニア。ご自宅の1部屋は1年中温度管理してるワイン部屋。

お歳も60代後半ですので、かなーり年季の入ったワイン通な方。しかも神奈川県にお住まいなので、【鮨かの】に来るには結構遠い。それでも長年通って来て下さっているユーモアな方です。

 

そんな長澤氏と、まずは試食会から!

それぞれをワインに合わせる研究会を行いました。

 

前回からの改良点を模索しながらの試食会・試食会なかなか楽しかったです

 

シャリは3種。左から熟成赤酢×バルサミコ・赤ワインで炊いたシャリ・シャンパンビネガー100%のシャリ

 

煮切り醤油や貝ツメに赤ワインを含ませて風味を付ける。

穴子のツメにはバルサミコ酢を入れるなど、ワインに鮨を寄せていくコツは、前回の開催から得ています。

また、改良点も認識出来ました。

・シャンパンビネガーの〝酸〟との相性を更に考える ・季節の食材を揃える事 ・コース全体のクオリティを更に上げる 

そんなことを色々話し合いながら試食会を行ったのです。

 

もくじ

 

 

〝酢四の会〟その名前の由来。

 

このワイン会ではシャリは3種ご用意。

①シャンパンビネガー100% ②赤酢プレミアムとバルサミコ酢 ③赤ワインで炊き米酢 

この3種類のシャリが登場します。

使用するお酢は計4種類。

①シャンパンビネガー ②熟成赤酢 ③バルサミコ酢 ④プレミアム米酢(富士酢プレミアム)

そこから〝酢四の会〟と命名しています。

 

 

鮨店では見る事のないズラリと並ぶワイングラス!第二回酢四の会スタートです!

 

今回の主役!合わせるワインはこちら!

 

 

今回はシャンパンのクオリティがとにかく高かったです。

 

・POMMERY Cuvée Loise Nature 2006

・POMMERY Les Clos Pompadour 2003

 

マグナムボトルによる美味しさもあるんですね。

穏やかな酸味とまるで栗の様なコク。クリーミーなまでの旨味。上質な味わいに酔いしれます!

コース後半にはパンチの効いたシャリで握る鮨が登場します。

その鮨たちと合わせるのは〝シャルル ノエラ〟からこの2本!

・SAVIGNY LES BEAUNE 2007

・BOURGOGNE PINOT NOIR 2009

このピノ・ノワールは、贅沢にシャリを炊く水の代わりにも使用しました。

酸味をしっかりと感じられ華やかな香りを持った2本です。

 

コース内容はコチラ!

 

 

鮨かの定番の〝青海苔あんかけ茶碗蒸し〟からスタートです!

この会では、コース中に3度のシャリ切りを行います。その為、厨房では実はバタバタしていました…

 

 

まずは、お刺身をシャンパンと共に楽しんで頂きました。

朝締めならではのコリコリとした食感の真鯛。こちらにはレモンを少し絞り、シャンパンに寄せます。

ワインのセレクトも腕の見せ所です!

 

 

兵庫県室津産牡蠣。こちらにもレモンを少し。レモンは長澤氏のご実家のお庭でなったジューシーなレモンをご提供頂きました。この牡蠣はシングルシードのクリーミーな味わいです。

この後太刀魚の炭火焼きを挟み、フグの白子焼きと続きました。

 

シャンパンビネガーのシャリで握る鮨!

 

華やかな香りとスッキリとした酸味のシャンパンビネガーシャリでは以下の握りが登場。それをシャンパンと合わせて頂きます!

 

 

小田原直送春子鯛。柔らかな食感と瑞々しさを持っています。煮切り醤油にプラスされた赤ワインの風味とスダチ果汁でシャンパンに寄せる。

 

 

普段のコースでは終盤に出てくるウニですが、シャンパンに合わせる為、序盤に登場します。

そして使用するウニは研究の結果、醤油ではなく塩で合わせる為にムラサキウニを使いました。

時期的にはバフンウニが多く流通しているのですが、ここは豊洲の仲買に頑張って探してもらいました。

少しずつのこだわりがワインに合っていくのです。

 

熟成赤酢とバルサミコ酢のシャリで握る鮨!

 

10年熟成の赤酢プレミアムとバルサミコ酢を合わせたシャリです。圧倒的なまでの旨味と甘味。そして堂々たる黒いシャリで握る鮨は以下の握りが登場しました!

 

 

独自ルートで仕入れる琵琶鱒です。船上じめによる無冷凍の本当のサケ科の身質を体験して頂きました。

優しいビワマスの旨味とシッカリとしたシャリで握られる鮨は食べた事のない美味しさを持っています。

不思議なほど、赤ワインがスッと喉元を過ぎて行きます。

 

次は小田原直送サワラの藁焼きが登場。マグロで言う〝大トロ〟の部位だけを使用しました。

ネットリとした身質と、香ばしい匂いのサワラとバルサミコの入った真っ黒なシャリ。

この相性は反則級なほど美味しく、〝二郎系握り〟とも言えるなぁと思いました…

 

 

小田原漁場からは張りのある身質を持つ極上の赤ムツが到着しました。コチラは炭火で焼き上げミニ丼で。

車海老は白ワインを使い〝酒蒸し〟風に仕上げました。

白ワインの香りをまとった海老は、この会でしか食べられません!

この後、天然ホタテの煮びたしと続きました。ホタテに塗るツメにはバルサミコ酢を少しだけ含ませています。

 

赤ワインで炊き米酢を合わせるシャリで握る鮨!

 

水ではなく赤ワインを炊飯水として使い、合わせ酢として米酢を使用するシャリです。

しかもシャルル・ノエラのピノ・ノワールで炊くという贅沢さ。

ピノ・ノワールによる鮮やかな赤ワイン色と爽やかな香り。炊き上がりの香りもよく、

特にマグロとの相性が良かったのです。

 

 

米酢には飯尾醸造の〝富士酢プレミアム〟を100%贅沢に使用。

赤ワインご飯を後から、シッカリと支えてくれています。

爽やかな赤ワイン風味を持つ赤身の握り。

バルサミコ酢をツメに潜ませ、ひとつ上の旨味の香ばしい炙り穴子。

 

 

この会の為に仕入れた大トロは、ヅケにしてから藁で焼き、風味と香りをプラスします。

金目鯛の握りの甘みと旨味は安定的な美味しさです。

 

 

見た目にも鮮やかなトロ鉄火巻きとかんぴょう巻きを経て、コースはひと通り終わりを迎えました!

 

第2回酢四の会終了!

 

2回目の開催という事で、そのクオリティを高める事には無事成功!

シャンパン鮨、赤ワインと鮨、通常では合いづらいとされる物も、ひと工夫で美味しく楽しく食べられる。色々な可能性を感じました。

そこには、監修を担当する長澤氏のセレクトの腕、試食会があってこそ。

鮨かのとしても、鮨とワインの相性について勉強出来る貴重な体験でした。ワインの世界は深いですね。

次回は更にレベルアップさせたいと思います!

 

赤酢とバルサミコのシャリ美味しかったなぁ…