【世界シャリサミット2022】鮨酢の聖地。京都宮津にて開催されました!

3年ぶりのシャリサミット!日本全国。海外からも鮨職人が京都宮津に集結!アツい1日を体験してきました!

令和4年10月。京都府宮津市にて開催される【世界シャリサミット】に参加してきました。

〝シャリサミット〟とは、鮨かのでも扱っている〝富士酢〟の蔵元である飯尾醸造主催。

〝江戸前シャリの旨さの底上げ〟をテーマに3年ぶりに開催される、鮨職人のためのサミットなのです!

 

シャリサミット開催のお知らせを聞いたのは、5月のことでした。

抽選による参加型。条件は〝鮨職人〟。

開催は、鮨かのが普通は営業する土曜日でした。

参加するには週末お休みする事になります…

が、そこは鮨かのが、こよなく愛する飯尾醸造による催し。

即応募した次第です。

止められぬ高鳴る期待!

アツい1日の始まりです!

 

もくじ

 

 

舞台は宮津!

 

↑東京から約5時間。宮津駅に到着!

 

京都駅でローカル線気味な特急に乗り換え、約2時間。

ようやく目的地である宮津に到着しました。

この日は10月だというのに、強い日差しが照りつける夏の様な日でした。

目の前には綺麗な海と山々。

思わず、深呼吸をしてしまう。

そんな素敵な場所でした!

 

世界シャリサミット開幕!

 

 

集合時間の13:00になりました!

〝江戸前シャリ研究所 所長〟飯尾彰浩氏が司会を務めます!

 

1限目 炊飯を科学する

 

鮨は、どの様に組み立てられているのか。

シャリはどう構成されているのか。

シャリの伸びしろは、どこにあるのか。

シャリの美味しさを保持させるには。

そして、食べ疲れすることの無い味わい。

 

普段だと時間に追われて、気を配れない小さな事にもちゃんと向き合い、再確認する時間でした。

たくさんの宿題を持って帰ってきた気持ちです!

 

 

2限目 鮨職人のための魚の基礎知識

 

続きまして 相模湾の魚コンシェルジュ

長谷川大樹氏による鮨職人のための魚の基礎知識について。

 

魚が水揚げ地から店舗までの流通の間に感じているストレス。

地域での海水の塩分濃度が違うこと。

冷気の効率的な使うにはアルミ製の入れ物が適している。

などなど。

思わず、うんうんと納得してしまう〝気付き〟が多数有りました。

この〝気づき〟は鮨職人として大切な知識。

これを基に自分なりに発展させて行きたいと思います。

 

3限目 包丁を研ぐために知っておくべきこと

 

そして、日本包丁研ぎ協会代表。

藤原将志氏による〝プロのための包丁研ぎ〟

 

切れ味のよい包丁で素材を切る大切さ。

研ぎの理論。

包丁の構造。

とにかく、包丁について改めて考えさせられる時間でした。

 

藤原氏が務められる三重県の店舗では包丁研ぎ講習を行なっているそうです。

近いうちにお世話になって来たいと思っています。

 

4限目 鮨の原料を識る

 

鮨店で使われる原材料。

生産者と直接お話出来る時間でした。

当然の様に、それぞれが強いこだわりを持ち作られています。

シャリに適した〝無農薬ササニシキ〟

原材料の産地まで明記している〝ミツル醤油〟

〝海苔〟〝山葵〟〝和風香辛料〟

それをどんな人が作っているのか。

それを知れる機会って少ないですよね。

鮨かのを支えてくれている皆さまです。

いつもありがとうございます!

 

5限目 シャリ切りの実演と実食!

 

新しい〝シャリ切り〟を目の当たりにしてきました。

講師を務めるは

北海道札幌 姫沙羅の田中氏

二子玉川 すし喜邑の木村氏

長野 すし崇の久保氏の御三方。

 

シャリ切り時にあえて、米に傷を付け、デンプンを出し、旨味を増す技法。

水分を極限まで少なくし、硬めに炊いた所に、水で割った合わせ酢を足す。

沸騰までの時間を伸ばす為に炊飯水を冷たくする。

〝シャリ切り〟せず、合わせ酢を噴霧する〝シャリ切らず〟!

これぞシャリサミット!

 

 

鮨かののシャリは今のままで良いのか。

更に良い状態に持って行けるのか。

その疑問はいつまでも続いていく事でしょう。

 

 

飯尾醸造の蔵見学へ!

 

 

すぐ目の前は海。

周りは米畑。

長閑な所に飯尾醸造はありました。

蔵内を案内して下さるは、4代目である飯尾毅氏。

一歩足を入れると、ほのかにお酢の香りが漂ってきます。

ズラりと並ぶお酢を発酵させる樽。

圧倒です。

 

無農薬新米を原料に、純米酒(醪 もろみ)を作り、そこに酢酸を加えお酢に仕上げる。

ホンモノのお酢はこんな場所で約1年という歳月をかけ作られています。

日本酒を更に発酵させたものがお酢。

とても貴重なものなのです。

 

 

お酢について。

丁寧に説明して下さいました。

勉強になりました。

 

 

鮨屋だらけの懇親会!

 

 

飯尾醸造 直営のイタリアン。

acetoにて、親睦会が始まりました!

集まるは全国の鮨屋ばっかり!

こだわりは強くて当たり前!

 

魚について。

包丁について。

米について。

内容の濃い話題が飛び交っていました!

時間がいくらあっても足りません!

いつかお店に訪問させて頂きますね!

 

ありがとう!シャリサミット!

 

↑綺麗な棚田。無農薬の新米を原料とするお酢。

 

飯尾醸造のお酢との出逢いは〝鮨かの〟にとって、ひとつの到達点の様なものでした。

 

子供の頃から家庭のキッチンには〝純米富士酢〟がありました。

今でも健康のため〝玄米黒酢〟を水で薄めて朝晩飲んでいます。

自分達にとって、とても身近な食品だったんです。

でも、なぜかそれをシャリに使おうとは思いませんでした。

 

そして、今年。令和4年。

当たり前の様に鮨に富士酢を多用する〝鮨かの〟が居ます。

 

飯尾醸造が教えてくれたのは、お酢だけではありません。

醤油。みりん。料理酒。

本物の周りには、本物がたくさん有りました。

そして、その広がりは今も続いています。

 

ホンモノを扱える幸せ。

恥じぬ仕事をさせて頂きます!

 

 

帰り際。

天橋立に立ち寄り、海の味をみて来ました。

鋭い塩味ではなく、柔らかい。

どこか甘味すら感じるほどでした。 

 

綺麗な空。潮風。波の音。砂の熱さ。海の匂い。

東京にいると忘れがちな事を宮津は思い出させてくれました。

素敵なキッカケをありがとうございました!