鮨かの赤酢のシャリは温泉水を使い炊き上げます!
素材の旨味を引き立たせる天然温泉水で炊いたシャリについて。
鮨屋にとってもっとも重要なもののひとつである【シャリ】
鮨かのでは、もっとも美味しい状態でお鮨を召し上がって頂きたいという考えから、シャリにお酢を合わせる〝シャリ切り〟はお客様の目の前で、握り始める少し前に行います。
使用するお米は、群馬県川場村〝雪ほたか〟というブランド名の〝コシヒカリ〟。
日本百名山〝武尊山〟の伏流水で育つコダワリのお米です。
お塩は、東京都伊豆大島で作られるミネラルがたっぷり入った〝海の精〟
お酢は、酒粕を原材料とし、長期熟成させた〝赤酢〟をメインにスッキリさを出す目的とした穀物酢も少々ブレンド。
お米の旨味を引き立たせるので、砂糖は使いません。
そして、炊飯の水には鹿児島県から取り寄せている〝温泉水〟を使用します。
この〝温泉水〟を使ったシャリの炊き上げは、実は私たちの趣味である〝山〟から来ています。
〝キッカケ〟は、スノーボードの帰りに寄った長野県にある〝白骨温泉〟でした。
こちらは蛇口から出てすぐのお湯は透明ですが、湯船の中で時間が経つと白く濁る。
なんだか不思議な温泉なんです。
そして、全国的に見てもとても珍しく飲泉可能なのです。
温泉の効能にも〝胃腸病〟に効く。と表記されています。
浸かって体に良い温泉。飲んで体内から暖めると調子が良くなるのも当然ですね。
それ以来、プライベートでは温泉水を鹿児島から取り寄せて飲む様になりました。
お茶を淹れたりコーヒーにしたり。
クリアで旨味を引き立たせる味わいです。
そしてある時、
鮨の勉強で金沢の超有名鮨店に行った時、そちらの店では温泉水でシャリを炊いている。と聞いた事を思い出しました。
ならば、鮨かのでも温泉水を使ってシャリを炊いてみようと思ったんです。
結果からすると、今まででも充分美味しいシャリを炊いていたのですが、温泉水のシャリは、その美味しさの少し〝先〟がある。
雑味がなく、クリア。奥に素材を引き立たせる甘味がある。
そんな上質なシャリに仕上がりました。
自分たちの実体験から生まれた〝温泉水で炊き上げるシャリ〟。
インパクトのある事では無いのですが、体にも優しい自然な味わいです。
魚の旨味も引き立ててくれる事でしょう。