【酒蔵訪問記】北信州 志賀高原の麓。長野県中野市にある丸世酒造店は大自然に囲まれていた‼︎

造り手の思いに触れる酒蔵訪問記。その1。

昔ながらの〝もち米4段仕込み〟で造られる日本酒。勢正宗を造る丸世酒造店はこんなトコ‼︎

 

昔は、日本酒を造る際に〝もち米〟を多用していたそうです。

もち米は、山田錦など、現在使われる原料米とは成分が異なり、扱いづらい理由から、使用率が少なくなっています。

けれど、もち米を使用すると、独特の旨味を持つ日本酒に仕上がり、食中酒として、面白い酒質になると言われています。

そんな昔ながらの酒づくりを行なっている〝丸世酒造店〟はこんな所にありました‼︎

 

もくじ

 

長野県中野市はこんなトコ。

 

↑北アルプスなど、綺麗な山々に囲まれた中野市。

 

鮨かのと〝勢正宗〟との出会いは、現在お世話になっている、東京都豊島区大塚の〝地酒屋こだま〟です。

鮨かのの日本酒ラインナップに加えた第一の理由は、〝もち米四段仕込み〟です。

旨味と甘味がありながら、あと味がスッキリとしており、飲んで楽しい食中酒でした。

 

蔵の近くには、志賀高原などのスキー場や、猿がお湯に浸かっている事で有名な地獄谷温泉・湯田中・渋温泉などの温泉の密集エリア。

リンゴ、ぶどうなどのフルーツ畑。

近くには、千曲川が流れています。

綺麗な空気と綺麗な水。

そして遠くには、北アルプスを眺める事が出来る。

長野県中野市はそんな大自然に囲まれた所です。

春には、桜が至る所で咲く事でしょう。

フラッとお散歩したら、きっと気持ち良いでしょうね。

 

丸世酒造店に到着。

 

↑あふれる老舗感。なんだかホッとします。

 

創業は、明治3年。明治維新直後の混乱の時代です。

約140年の歴史。

「世の中が丸くなりますように」

という思いから、〝丸世酒造店〟と名付けられたそうです。

 

ノスタルジックな蔵の中。

 

↑ノスタルジックな店内に並ぶこだわりの地酒。

 

昔ながらの蔵なので、洒落た販売スペースは有りませんが、首都圏では見かける事のない地元酒や限定酒も並んでいました。

この日は、先代である4代目のオヤジさんに日本酒造りや、中野市の暮らしについてお話を聞いてきました。

この辺りは冬は雪景色ですが、米畑も多く近隣の米を使って醸造してます。酒米は長野が開発した〝ひとごこち〟を多く使っているようです。私も好きな酒米です。ひとごこちは、現在長野県内の蔵で結構使われています。

そして、使用酵母はやはり長野県が開発した〝長野酵母〟使用。地元の物で醸造って良いですね。

こちらの蔵の最大の特徴は

〝もち米熱掛け4段仕込み〟。

ざっくりいうと〝醪造り〟の工程は数日掛けて3回に分けて酒母と蒸米を合わせていきます。

これを〝初添え〟・〝仲添え〟・〝留添え〟なんて言いますね。これが通常の「3段仕込み」です。

4段仕込みとは、4回目があってそこでもち米を投入するのです。昔は日本酒造りにもち米は多用されていたそうですが、もち米を使うとその旨味が加わり、濃醇旨口な味わいになります。淡麗辛口の時代に嫌がられたのでしょうか、今は使う蔵は少ないです。鮨かのでは、こちらの酒と、福島の『ロ万』がもち米4段仕込みです。どちらも、もち米の優しい甘味が何とも言えません。

因みに〝熱掛け〟というのは、蒸し立てアツアツのもち米を投入しているのです。

『難しい事は考えずに、美味しく日本酒を飲んでくれたら。』

そう考えているんだろうなぁ。という印象でした。

 

中野市街地をひと歩き。

 

↑かつては賑わっていた雰囲気があります。

中野市中央の風景。

標高は360メートルほど。

冬は−10℃以下まで下がり、夏は30℃以上にもなる所です。

なにしろ、空の色がキレイ。

今年(令和4年)は、雪の多いシーズンでした。

中野市周辺も多く雪が残っています。

現在は、上信越自動車道なども有るので、関東からでも数時間で着いてしまう場所です。

が、昔は遠い遠い所だったでしょうねぇ。

 

手に入れた日本酒はコレ‼︎

 

↑勢正宗 鯉の滝登りが目印です‼︎

 

と、言う事で。

今回はこんな純米酒を購入してきました。

使用する酵母(長野D酵母)にこだわり、フルーツの様な華やかな香りと、濃醇な味わいながらにスッキリとした甘味に仕上げている〝GREEN CARP〟

アルコール16度。・無濾過・生・原酒。

コチラのこだわりがつまったお酒ですね。

 

鮨かのの握りに合わせると、どうなるか⁉︎

ペアリングについては次回掘り下げてみたいと思います‼︎