【鮨と日本酒ペアリング】小田原直送の霜降りカマスと長期熟成の大信州を合わせる‼︎

唎酒師の資格を持つ店主 鹿野亮が選ぶ‼︎日本酒ペアリング第5弾‼︎

小田原直送の霜降りカマスと大信州ひやおろしを合わせる‼︎

鮨かのが長年契約している産地直送〝小田原 二ノ宮漁港〟では今(12月上旬現在)ピークを迎えている〝カマス〟。活きた状態で水揚げされるいわゆる〝活じめカマス〟です。

豊洲市場ではあまり目にすることの無い産地直送ならではのきめ細やかな身質と豊かな旨味。鮨かの自慢の1貫です。

合わせる日本酒〝大信州〟は、仕込み水や原料米にこだわる大切に造られたお酒。爽やかなフルーツの様な香りと優しい甘味そして少しの酸味。冷から燗まで幅広い温度帯で楽しめる日本酒です。

このふたつを合わせるとどんな相乗効果が生まれるのか。今回はそこに焦点を当ててみたいと思います。

もくじ

小田原直送霜降りカマスとは⁉︎

↑霜降りカマスとも呼ばれる脂ののったカマス

日本3大深海のひとつである相模湾で早朝に水揚げされたカマスは昼頃に一之江鮨かのに到着します。

ウロコが剥がれずにビッチリと付いているのは、大切に扱われている証拠。手に持つとシットリしています。

活じめならではの弾力があり脂が回っている身質。栄養が豊富な相模湾の魚の特徴です。

カマスの握りについて。

旨味の強い皮目を柔らかくする目的で、軽く酢洗いを施し、のち昆布じめにします。

雑味の無いクリアなカマス。昆布の旨味を足され握るまで寝かせ落ち着かせます。

軽く炙り上にはすり下ろし玉ねぎ醤油を少し乗せる。すると玉ねぎの爽やかな辛味が輪郭をキリッと整えてくれます。そこに赤酢のシャリ。シャリとの相性はバツグン。旨味の豊かな1貫です。

長期熟成 大信州とは⁉︎

天恵の美酒 大信州。山好きな鮨かのにとって憧れの場所長野県松本市 あずさ街道沿いに蔵が有ります。

スペックは、アルコール16度(←コレ‼︎丁度飲み易いアルコール度数‼︎)精米歩合49%の純米大吟醸。お米を磨き過ぎていない所が良いです。

1年前に出荷された〝ひやおろし〟を更に1年間熟成させた長期熟成酒です。とてもまろやかでなんとも贅沢な1本ですよね。

霜降りカマスと大信州を合わせる‼︎

↑旨味のった握りと熟成の旨味の組み合わせです。

皮目を炙り香ばしさを増したカマス。豊かな旨味と玉ねぎのアクセントと赤酢のシャリが一体化して口の中に広がります。

そして大信州を45℃程のお燗で。温めた事により、甘味と旨味が増しまろやかさも感じ易くなります。それでいて喉もとを過ぎるとスッと消える。

カマスの余韻を日本酒が包み込み綺麗に流してくれた後、お酒の旨さも増す。素晴らしい組み合わせです。

まとめ

秋の小田原を代表するかの様な絶品霜降りカマスと北アルプスの綺麗な水で仕込まれた〝大信州 ひやおろし〟。インパクトのある鮨と長期熟成により旨味を増した日本酒の相性は抜群。双方の美味しさが増します。

米の甘味と旨味。麹の苦味。そして酸味から成る日本酒。握りからの塩味を足すと、味の5要素になります。

冬はやはりお燗が美味しですよね。ほんのり温かい握りと相性がとても良い日本酒。ぜひ合わせてみて下さいね‼︎