最高級‼︎出水の鯵の握りと滋賀銘酒〝北島 雄町純米〟のペアリングをしました‼︎

〝鮨かの〟が得意とするネタで最も定評のある握りのひとつに〝鯵(あじ)〟が有ります。
コースの握り最初にお出しする、名刺代わりの1貫です。
今回はその鯵の握りについて掘り下げてみたいと思います。
味が良いから鯵なんてよく言ったものです。爽やかな甘味と旨味。本当に美味しい魚ですね。
個人的に好きな握りでもありますしその仕込みには一切妥協致しません‼︎

↑1キロあたり5000円はゆうに超える高級な出水産アジ。その仕入れ値は金目鯛クラスです。
一般的な鮨ネタ用鯵の金額は1Kg/3,000円前後が相場でしょうか。
鮨かのが気に入って使っている出水産アジは1Kg/5,000円〜8,000円。他の鮨屋さんに言うとかなりビックリされる仕入れ値です。
豊洲市場でも限られた仲買さんでしか扱っていない〝超〟がつく高級アジです。
季節によって扱うアジの大きさは変わります。初夏は1尾から2貫どれ。晩夏から秋は1尾から4貫取れるサイズ。この位の大きさが握りにはちょうど良いかと思います。
↑鯵の産地は熊本県と鹿児島の県境。日本一の鶴の渡来地としても知られる鹿児島県出水市。綺麗な山並みと清らかな川。そして海。
そして広がるは〝八代海〟。別名〝不知火海〟とも呼ばれる神秘的な内海。
鮨かので使用する出水の鯵は回遊していない、いわゆる〝瀬付きのアジ〟。栄養豊富な内海で育つアジです。
ちなみに、回遊型のあじは〝黒あじ〟瀬付きのあじは〝黄あじ〟〝黄金あじ〟とも呼ばれます。
自然豊かな所なんでしょうねぇ。行ってみたいなぁ。
↑豊洲市場から〝鮨かの〟に到着した時の様子。朝8時には仕入れから戻ってこの状態でお店に到着。ストレスをかけない様に綺麗に並べられております。
釣り・処理・梱包・運搬。全ての仕事が丁寧に扱われている鯵です。

↑丸々とした鯵にはウロコがバッチリと付いております。ひかり物系は安価な物も多く出回っていますので、釣り→水揚げ→仕分け→運搬→市場での扱いがそこまで丁寧では無い物も多いかと思います。
特にいわし漁の映像などで、網で一気にガバーっと水揚げしている印象が有りますが、だいたいウロコは取れています。
8割り方の鰯・鯵は市場の段階でウロコが取れてます。釣り鯵でも、取れている物は取れてます。
が、この出水産の鯵はバッチリ残っているのです。それだけ丁寧に扱われた証拠です。
↑第一段階の仕込みを終えたあと。身を開くのはお客様に提供する約3時間前。空気に触れた瞬間から劣化が始まります。

魚にストレスをかけない様に素早く丁寧に。
↑そして、鯵の塩じめです。目的は水分抜きと旨味の凝縮。
塩に当てるのはほんの数秒ですが、これも重要なひと手間。
軽く水分を抜かれたあじはシットリとしております。

↑水道水では魚には温か過ぎます。塩を洗い流す時はキンキンに冷たい氷温の薄い塩水。温度変化は与えません。
このあと、ペーパーでキチンと水分取り。そして冷蔵庫で休ませます。
↑コレも大事な〝青薬味〟。通称〝アタリ〟と呼んだりします。
青ネギ・生姜・紫蘇。コレを細かく叩く。鰯(いわし)などにも青薬味が合います。
このアタリを上では無く、鯵とシャリのあいだに挟みます。口に含んだ時に一体となってほどけさせる為です。
↑シャリを包む様に切り付けてから握ります。
爽やかな旨味の鯵。羽釜炊きによるツルッとした舌ざわりのシャリ。まるでハーブの様なアタリ。カドの取れた煮切り醤油とピリッと山葵。
これらが口に頬張るとほどけ合い複雑に絡み合うのです。
ほんのりと温かい鮨。じんわりと旨味が口中に広がります。
そして鯵の握りに合わせるお酒はコチラ‼︎

滋賀県【北島 備前雄町 生酛 生酒】

蔵の場所は琵琶湖から南に車で1時間以上。トレンドに囚われず自分達の〝旨い〟と思う酒を造り続けている蔵です。
蔵人にとって「白ワインみたいで飲みやすい」は褒め言葉では無いそう。
じっくりじんわり旨い酒。それが北島です。
こちらの酒米〝雄町〟も北島らしい旨口系ながら、雄町と生酛の深い酸もありつつ、スッキリしたお酒です。
雄町米は9割以上を岡山県で栽培してます。北島は基本的に滋賀県の米で醸造していますので、こちらは例外的。
こちらの雄町米はなるべく化学肥料に頼らずに栽培された、こだわり農家さんの雄町米を使用。酒を愛する農家が育てたお米です。
そんなじんわり旨い【北島 雄町】と、同じくじんわり旨い〝鮨かの〟の鯵のペアリング。
その握りを頬張り、追いかるようにこちらをクイッと。「う〜ん、旨いなぁ」と思わず唸る、口福なひとときです。
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